平成17年第1回定例会−02月21日-02号

◆二十四番(佐々木浩議員) おはようございます。
 私は、杉並自由無所属区議団を代表いたしまして、このたび区長から示されました平成十七年度予算の編成方針とその概要について質問いたします。後日予算委員会等も予定されておりますので、細かい質疑はそちらに譲り、できるだけポイントを絞って、また、他の会派の質疑で既に明らかになった点などは改めて確認をしながらも、できるだけ簡素に進めてまいります。
 まず、すぎなみ五つ星プランに関連して質問いたします。
 本予算に先行して作成、発表されたすぎなみ五つ星プランは、これまで区が作成してきた基本計画、実施計画とは明らかに変化していることに気がつきます。プランは、平成二十二年度の杉並区の将来像を明確にし、これまであいまいであった重点目標を具体化している点で、区政史上初の出来事であります。これは、民間企業において必要不可欠な中長期戦略の手法に近づいたものですが、自治体経営としても進むべき方向性を明らかにし、具体的な施策にそれぞれ目標を設定するなど、区民に対し、よりわかりやすいものとして、大変評価されるものであると考えます。
 また、その手法に限らず、質、いわゆる中身についても変化が見られます。というのは、これまで六年間の山田区政は、一見斬新さなどを織りまぜ、ぐいぐい推し進める印象がありましたが、実は、これまでは、就任時の病的な財政状況から立て直すための再建型の経営であり、区長本人も攻め上がりつつも相当な我慢をして、いわば守りに軸足があったと思われます。まだ道半ばではありますが、一定の結果を残し、それは全国的にも大きな評価を受けております。
 さて、ようやく財政の健全化にある程度のめどがつき、地域としての土台、根っこが張り始めたこともあり、今回のプランから、再建型からいよいよ成長型の、いわゆる攻めの姿勢に転じており、ようやく山田区政の本領発揮となります。そのキャッチフレーズである「人が育ち、人が活きる杉並区」がそのまま本予算のメーンに使われていることや、教育立区元年という言葉の勢いからも、大変な意気込みが感じられますが、後期山田区政のスタートとして、六年前と同じように、本年が杉並区政の転換期の一つのターニングポイントとしてとらえることができると思います。それを踏まえて、まず、五つ星プランの策定に当たって区長が心がけた点などありましたら、お聞かせください。
 国と地方の再構築に関連して質問いたします。
 三位一体改革について、政府は、平成十七年から十八年度の基本方針を取りまとめたところであります。当区の十七年度予算への影響については、区にとってはむしろ増額になるだろうと予測されておりますが、この政府の措置はあくまでも暫定的なものであり、内容的にも、三位一体改革の本質から離れたものとなっており、これからの展開も予断を許さない状況であります。今後区としてどのように取り組んでいくのか、見解をお示しください。
 また、今回の内容は、区市町村よりもむしろ都道府県に影響が大きく、東京都にも大きな影響が出ております。改革がどのようになるか微妙ではありますが、少なくとも今後の財調制度に影響を及ぼすことがあるのかどうか、見解をお示しください。
 都と区の関係について質問いたします。
 平成十二年より都区改革の話し合いが本格的に始まりましたが、大都市事務の定義については、さかのぼって平成十年度の都区制度改革推進委員会の時点でさえ、大ざっぱな六十三項目のうち、都区が一致したのは約五分の一の十二項目にすぎず、都区の意見は全くかけ離れたものでありました。去る一月三十一日には大都市事務検討会が開かれ、新たに都が大都市事務について示した上で議論されたようでありますが、一体どんな内容になったのか、お伺いいたします。
 また、仄聞するに、都の提示はとても受け入れられる代物ではないとのことですが、一体これからどう進めていくのか、重ねてお伺いいたします。
 特別区長会が制度改革後の特別区のあり方について客観的な立場から有識者に調査を依頼したのが、特別区制度調査会でありますが、その中間のまとめが先月公表されました。方針の文中でも引用がありますが、区長はこのまとめを一体どのように評価しているのか、見解を問います。
 都区間の協議機関として、都区協議会がそれぞれ独立対等の立場として法令上設置されておりますが、運営の実質上は対等と言えないということを制度調査会も指摘をしております。そもそもこのような重要な課題について、行政の間とはいえ、五年間にわたる長き交渉をもってしてもなお都区間に埋めがたい大きな意見の乖離があるなど、協議会自体が果たして有効に機能しているのかどうか疑問に思われます。改めて、都区協議会の設置の意義についてどのように評価をしているのか、お伺いいたします。
 協議の期限は十七年度末でありますが、十八年度の予算編成作業を考えれば、実質的な結論の締め切りは秋口までと思われます。今の状況からすれば、都も区もお互い引くに引けない抜き差しならぬ状況であり、最後まで粘り強く交渉するにしても、とても落としどころがあるとは思えません。第三者に裁定を仰ぐといったような性格のものでないことからも、今後大きな波乱となり得ることを危惧せざるを得ません。
 時あたかも東京では江戸開府四百年のキャンペーンが行われておりましたが、この都区間の綱引きには、江戸幕府末期世の様相をも感じております。分権時代の旗頭を装いながら自らの足元の分権に無関心な東京都幕府に対し、我が杉並区がどのような役割を果たすのか。薩長土肥のように開国を迫る忠臣となるのか、水戸藩のように強行玉砕するのか、また会津藩のごとく共に朽ち果てるか。山田区長には、方針の中でも登場した坂本龍馬のごとく役割を演じて、東京を見事に洗濯してほしいと期待するところであります。
 かくして、平成十七年東京秋の陣はますます熱を帯びていくところでありますが、その行き着く果てがさらに先延ばしになったり、あいまいな妥協になっては意味がありません。区長会の重大な決意がたどり着く場所は不明ですが、かつて後藤新平が東京市の市長であったころにさかのぼり、二十三区全部または一部が大東京市として復活するぐらいの構想を懐に握り込むぐらいでないと、交渉に迫力が出ないと考えます。
 また、この協議については、なかなか住民に対しての情報提供がなされていません。ともすればただの権力争いに移りかねないだけに、わかりやすく説明するのは難しくもあります。しかし、この協議は、強いて言えば日本における首都のあり方そのものの議論であります。戦後これまで、首都に対する明快な法令を持たず、あいまいなままで今日まで来たように思います。そのため、東京都が府県、政令指定都市、二十三区の普通市としての一部の三層の権限をまとめて包括してしまい、肥大化してしまったわけですが、この状態はとても健全な姿とは言えず、あくまでも今の制度自体が暫定的な形であると言えます。首都機能移転論という波風はあったものの、かくも長きにわたり、今まで首都とはどうあるべきかという本質的な議論がなされてきませんでした。この協議が日本の首都のあり方にとって重要な課題であることをしっかりと住民に伝えるべきでありますが、見解をお伺いいたします。
 都は過日、固定資産税、都市計画税の減額の方針を発表し、都議会に条例案を提出することとしています。商業地に係る固定資産税については、税負担の不公平感もあり、これまでも、平成九年度に課税標準額の上限を評価額の八〇%に、十二年度には七五%、十四年度には七〇%に引き下げられてまいりました。今回も昨年の税制改正により、これまでの全国一律から、六〇から七〇%の範囲内で各市町村が判断をして設定できるようになり、それを受けて都も早速反応したわけであります。
 固定資産税については、我が区議会も、昨年二月に、小規模非住宅用地に対する減免を都知事に要望したこともあるように、現行制度の改正については好ましいことであります。しかしながら、固定資産税は、本来二十三区の財源である財調の原資でありますことから、実際に減額措置をするには、その減額幅を含め、二十三区とそれなりに話し合い、同意の上施策決定をするのが筋であり、特に今、都区間で財調のあり方について白熱した協議がなされている微妙な時期でもありますので、なおさらのことと考えますが、都と区の間で、今回の減額措置について何か具体的な協議があったのか、お伺いをいたします。また、二十三区にとっても相当額の影響になるのではないかと予測されておりますが、どの程度か、お伺いいたします。
 これまで、地方分権にも絡み、国と区の関係を主に財源の観点から申し上げてまいりましたが、法体系の整備という点も、今後考慮しなければなりません。
 ご承知のとおり、地方分権一括法以来、自治事務、法定受託事務のいずれにも条例制定権が付与されるなど、各自治体の条例策定の裁量が広がり、都道府県、区市町村ともに、独自の条例制定が活発になってきております。とはいえ、依然として国の法令は実生活に対して非常に密度の濃い規律を形成しているため、自治体の条例制定権が非常に制約をされているのが現実であり、今後は、国が制定すべき法律の範囲を明確にし、特に自治体の事務に関する分野においては、基本的な基準にとどめ、その運用における自治体裁量の範囲を拡大すべきであります。国の法律、政令と自治体の条例の関係は、憲法第九十四条からも、制度上は上下関係が明確になっており、制約がはっきりしております。しかし、問題となるのが条例同士の関係であり、特に、都道府県と区市町村の関係はなかなか複雑になります。例えば、杉並区と中野区が類似の条例を制定したとしても、その運用において多少の混乱はあっても、地域が明確に分離されているので、問題はありません。困るのは、杉並区と東京都の間で相互に目的、対象が競合し、かつ抵触、矛盾する条例が制定された場合であり、当然このような事態は考えられます。杉並区民はイコール東京都民でもありますから、場合によってはダブルスタンダードを持ってしまうこともあり得ます。都区の役割分担は主要五課題を中心に協議をされておりますが、その考えの中でも、都が制定すべき条例の範囲、区が行うべき範囲のすみ分けなども必要となりますが、何かお考えがあるか、お伺いをいたします。
 方針の中で、子どもたちは自分自身を見失っているとのくだりがあります。それは、まさに学校教育、社会教育の中における道徳観の欠如によるものであります。
 日本人はもともと、歴史的にも礼節を大切にする礼儀正しい民族でありました。しかしながら、道徳教育を重視することは全体主義的な軍国国家路線につながるとした感情論に流され、戦後の日本社会から次第に希薄になってしまいましたが、その結果が今日の退廃的な状況を生み出したことになります。
 現在の子どもたちは、知識や技術、情報など、かつてないほど多くのことを学ぶことができますが、あくまでもそれは単なる道具であります。包丁は毎日の食を得るためにはとても大事な道具ですが、一方、人を傷つけることもできます。どの使い方を選択するかは、社会規範に基づいた人間性が基盤となります。先日の他の代表質問にもありましたが、長崎県佐世保市での児童殺傷事件を受けて、長崎県教育委員会が行った意識調査において、死んだ人が生き返ると、小学四年生の一四・七%、中学二年生ではさらに増えまして一八・五%が答えたという、この結果には衝撃すら覚えました。この死生観すらゆがみつつある日本の子どもたちが、いま一度地域や国への愛着、また規範意識や公共心をどのように取り戻すべきと考えているか、この際、お伺いをいたします。
 また、方針の中では、官僚政治にメスを入れ、硬直した仕組みを改革し、官の弊害に挑むという決意が表現されております。これまで確かに日本の発展を支えてきた中央集権型体制から分権型地域主権への移行のタイミングが、数十年見事に遅れてしまったことによる弊害は言うまでもありません。経営においても、決断と実行が遅れてしまうとどれくらいの損失となるか、自明なことであります。
 そこで、次なる仕組みとして、政府・公機関とはどうあるべきかを体現するためには、意思決定の素早さ、応用力、柔軟性の点からも、地方自治体こそがその見本を示すことになりそうだと思います。その中でも杉並がこれからどのように自立した地方政府を実現していくかは、全国の規範となり得ると信じますが、目指すは杉並市というよりも杉並藩なのかもしれません。どのように考えるか、お伺いいたします。
 区役所の窓口と区民への対応は、以前に比べとてもよいと評価されておりますし、自分自身もそのように実感しておりました。しかし、幾人かの高齢者から、役所は、してあげているんだから文句ないでしょうというような雰囲気があると聞くと、我々元気のよい者では気づかない部分で、まだ官の意識が残っているように思われます。参画と協働に基づく区政を実現するためには、こうした意識を打破していく必要があるのではないかと考えますが、見解を伺います。
 社会保障という大きなテーマに関連して質問いたします。
 人口減少という社会構造の変化は、大きな問題としてたびたび取り上げられておりますが、この狭い国土において、現在の人口密度は余りにも高過ぎるので、大方の論とは反対に、人口減少は適正化に向いているのではないかと主張する向きもあります。むしろ、少子高齢化に伴う世代構成の変化についての方が、今後の社会保障を語る上では厄介な問題と言えます。これまで、この問題は少子化対策に相伴い、福祉的な考え方を持って、どちらかといえば困った困ったとネガティブに取り上げられていましたが、今回のように地域の新たな活力を生み出す契機とするといったプラス志向の発想でとらえれば、確かにあしたが見えてまいります。今後、区としてどのような方針で施策展開を図っていくのか、区長の基本的な考えをお示しください。
 実施計画や予算編成の中では、人をつくることを重要なテーマにとらえていますが、人をつくることは、実は大きな経済効果をも生み出します。もちろん、優秀な人材により経済活動が活発になるということは至極当たり前の話ですが、一方、膨大に増え続ける扶助費、いわゆる社会福祉費の抑制にもつながるということです。
 さきに登場いたしました後藤新平は、人のお世話にならぬよう、人のお世話をするよう、そして報いを求めぬようという、いわゆる自治三訣の言葉を唱えました。かつて我が国では、身内や地域社会の相互扶助によって困っている人を支え合いました。それでもどうしようもない場合に、役所が出張ればよかったのだと思います。何でもかんでも、あれもこれも権利が先に立ってしまえば、人の心もそれになじんでしまい、お金、いわゆる税金だけ払えばそれでよしという風潮になるのは自然の流れであります。他人のお金で他人の手で施される福祉は、決して本来心温かいとは言えません。自治三訣のような倫理観が日常生活として地域の至るところにあふれるならば、例えば、バリアフリーといってあちらこちらの工事を始める以前に、つまずいた人がいればあちらこちらから支えの手が伸びる、そんな社会や人こそが温かい福祉の原点であると思います。
 さて、杉並区は具体的にどのようにして社会を担う人づくりを進めていくのか、改めて区長の考え方をお伺いいたします。
 生涯現役社会を目指すとしていますが、施策の対象となる層は、どうしても高齢者が中心となりがちと考えます。子どもから高齢者まで幅広い世代が享受されるべきであります。生涯現役の社会とは、すべての世代を対象に考えていくべきと思いますが、どのように考えているのか、お伺いいたします。
 社会保障の充実は、国のみならず自治体としても最重要な課題ではありますが、保障が過度に充実過ぎる危険性も指摘しなければなりません。至れり尽くせりの保障は人間を怠惰にし、勤労意欲や、時に道徳観をも麻痺させます。やがて財源が破綻し、悪循環を起こし、保障を維持することができなくなり、国は滅んでいくのです。適度の保障の充実はセーフティーネットとしては当然でありますが、さじ加減が難しいところであります。
 また、例えば高齢者、障害者イコール福祉という考え方は、とても不幸な発想であります。これまで福祉は、施設、物、サービスの提供に重心を置き過ぎたため、大事な部分が欠落しておりました。いわゆる社会保障として単にお金や物質的な援助を幾ら重ねたとしても、例えば高齢から来る寂しさは埋まらないし、そのようにカテゴリー化することで、社会からの疎外感は募るばかりであります。生きがいや生活の張りなど精神的な豊かさも必要であります。だから、働く意思も能力もある高齢者には大いに働いてもらい、地域活動の担い手として、ぜひとも社会貢献していただきたいと期待することこそ、喜びにつながると思います。真の社会保障・福祉とは、扶助費をどんどん増やすことにあらず、あらゆる人が生き生きと暮らせる社会づくりとして、心の豊かさを持ってもらうことに、発想を少しばかりシフトすべきであります。今回のいきいき元気には、それらの考え方の転換も踏まえたものと思われますが、いかがか、お伺いいたします。
 地域ぐるみで教育立区に関して質問いたします。
 最近、教育委員会は独立した機関なのだから、教育行政の最高責任者として教育長が教育方針を述べるべきではないかという論があり、既に実施している自治体もあるように伺っております。区長の予算編成に述べられた教育行政にかかわることについては、区長部局と教育部局がしっかりとすり合わせをしているもので、教育長の思いも十分練り込まれているものと思いますが、自身の言葉で方針を述べることも必要でないかと考えます。今のところそういうふうにはなっておりませんので、かわりに私の質問に答えるという建前で結構ですから、簡潔に、十七年度の教育の基本方針について、教育長にお伺いをいたします。
 現在、国において教育基本法の改正に向けて準備を進めておりますが、まさに百家争鳴、大分時間がかかりそうな様子と見られます。そんな中で、自治体として独自に基本条例を制定することは、大変画期的で意義深いものであります。条例自体はどのような趣旨のものになるのか、また、本年度は準備に向けた懇談会を設置するとありますが、懇談会の内容はどのようになるのか、その進め方なども含めてお示しください。
 地方分権一括推進法により、国と区のそれぞれが、少なくとも形の上では対等となったものの、教育行政においては、文部科学省、都教委、区教委といった主従関係の縦型管理ラインが依然としてそのままとなっております。画一的な教育行政による国のコントロールが、人事、財源、組織、学校運営、教育内容などあらゆる分野に及んでいる中、当区はこれまでも果敢に、まさにストライクゾーンぎりぎりの範囲まで剛速球やら変化球を投げ込んでいます。本来あるべき姿として、国のコントロールを最小限にすることが望ましいわけですが、教育行政において、具体的にはどのような権限を区市町村に移譲すべきと考えるか、お伺いいたします。
 かつて学校は、教育行政の独立性を重んじる余り、学校は聖域であり、まるで治外法権を持っている存在であるかのような錯覚さえ覚えました。しかしながら、改めて考えてみても、福祉や環境にしても、社会生活のあらゆる場面の根幹は教育の問題であり、この土台が揺らいでいては、快適な地域社会などあり得ません。今回の地域ぐるみで教育立区という概念は、あらゆる区の政策に教育の視点を盛り込み、学校、家庭、地域、行政が一体となって取り組むということであり、これまでの地域に開かれた学校論とは似て非なる、はるかにスケールの大きい話であります。十七年度、どのような取り組みを考えているか、お伺いいたします。
 先ほど、教育委員会は独立した機関と申し上げましたが、この教育委員会が不要ではないかという意見も多々あります。例えば埼玉県志木市では、構造改革特区に教育委員会の必置義務を外すように提案をしております。また、中教審でもそのような議論が進められ、選択性の導入という意見もあるようです。社会教育やスポーツ振興の分野については、既に首長の部局に移している自治体もあるようです。杉並は教育長、委員初め優秀な人材がそろい、さきに申し上げたように、現行の制度の限界いっぱいまでやっているようでありますが、いかんせん越えがたい壁があることも事実であります。また、区のさまざまな政策は、突き詰めていくと、教育の問題に突き当たります。教育委員会不要論というネガティブにとらわれがちでありますが、そうではなく、発展的に進化をするという建設的な発想をもって、これからの教育行政のあり方を伺いますが、この問いについては、区長に答弁をいただきたいと思います。
 公立学校の信頼が年々低下する一方で、私立学校では、少子化への生き残りをかけて、魅力ある学校づくりとしてさまざまな対策を講じ、教師の質についても、民間企業から採用したり、教師を派遣する派遣会社さえも生まれてきております。
 一方、公立学校では児童生徒の自然減のペースを上回り、特に今後数年間、教員も団塊の世代の退職者が急増するなど、教師の不足が深刻化するのではないかという話もあります。また、たび重なる学校現場での事件、事故などに、教師志望者のモチベーションも相当下がっているように思われます。学校教育の担い手である教師の質の向上は、もはや待ったなしの状態であり、杉並師範塾の設立は、まさに時宜を得たものであると理解いたします。都においても、東京教師養成塾といったプログラムが既に昨年四月より開設されておりますが、杉並区独自の試みとどのように違うかなども興味深いところであります。
 そこで、杉並師範塾の教育方針案などを見ますと、まさに杉並の地域においてこれからの教師に必要なものが盛り込まれていると感じましたが、この場にて改めて、どのような人材を育成することを目指すのか、また、どのような具体的なカリキュラムを考えているのか、お伺いいたします。
 師範塾の卒業生をどのように採用、配置していくかが重要でありますが、どのように考えているのか、お伺いをいたします。
 また、区独自の教師採用を進めていくことと、一方で、区が進めている職員定数削減と矛盾しているのではないかとの誤解をもたらします。職員削減計画を短絡的なリストラ計画と勘違いすると、特に深みにはまります。国、都、区の持ち分が複雑な教育界全体の仕組みの中で、地域の責任において教師を養成、採用すること、杉並区全体の施策の中で教育部門を重点課題としたことなどにより優秀な人員を増強することは、余剰は削り、必要は増やすという再編成の試みとしては、重要なポイントであります。そうはいっても、職員削減計画との整合性については問われることであり、例えば、増加した分は上乗せして全体の削減ペースをさらに上げることなども検討しなければなりませんが、定数削減計画との関係をどのように考えているのか、お示しください。
 二十四時間三百六十五日は、サービス産業にとっては究極でありますが、行政が眠らないサービスを展開することの意義は極めて大きいものがあります。そのテーマとして、今回の目玉商品であるコールセンターの設置について、他の自治体の先例などを調査した結果からも、初期投資やランニングコストの面から、特に導入期においては割高な印象がぬぐえません。どのようにして早い段階でコストベースに乗せるかが課題となりますが、国内ではまだまだ事例も少ないため、ニューヨークの三一一番等の海外の事例も参考になると思います。
 今予算でも計上されているように、医療、福祉等のさまざまな電話相談窓口が個別に設定されていますが、それぞれに専門性があり、現時点ではいたし方がないものがありますが、利用者は迷子になってしまう可能性もあります。
 また、現在の区の代表電話などの単純な業務や法律等の相談も含めて電話相談窓口を統合し、ワンストップ化を図るのが、近い将来において最も効率的となるはずであります。また、それぞれに八けたの番号を振り分けていったら、利用者は電話機の前でちゅうちょし、それ以前に覚えてくれません。海外の例を踏まえて、三けた、四けたの単純番号の取得が重要であります。
 業務に付加価値をつけるという意味合いで、従事者のうち何割かをあえて区職員に充てれば、人件費の低減と職員研修の両方の意味合いを持つこともできます。また、電話が殺到しない限り待ちの業務となりますので、インバウンドだけではなく、その空き時間を利用したアウトバウンドとして、既に区が行っている行政意識調査や滞納者への督促などをミックスさせることも可能になります。
 これらは効率化の考え方の一部分でありますが、最初からあれもこれもというわけにはいきませんでしょうが、さまざまな検討をし、効率かつ実効性のある事業を展開してほしいと思いますが、いかがか、お伺いをいたします。
 災害対策についてお伺いいたします。
 世界最大の再保険会社の試算によりますと、世界じゅうで東京・横浜圏が最も危険な都市であり、そのリスク指数は七一〇、二位のサンフランシスコが一六七ということからも、改めてその危険度の高さを思い知らされました。また、直下型の地震での大きな被害が発生した場合の経済的損失は数兆ドルにも及び、日本国どころか、世界経済をも混乱に陥れるとの見解でありました。
 阪神・淡路大震災から十年を経て、去る一月に神戸で行われました国連防災会議にて、自由に参加可能なセクションが多数ありましたので、私も幾つか出席をいたしました。この会議全体では、これまでの防災から減災という言葉にシフトしているのが、まず大きな印象でした。そして、直前の災害として、スマトラ沖地震や新潟中越大震災の話題も多数登場いたしました。杉並区の立地から都市型災害を想定しなければなりませんが、今回の中越大震災においては、また新たな教訓を得たものと思います。どのようなものか、他会派からの質問がありましたけれども、改めてお伺いをいたします。
 防災協定についてお伺いいたします。
 中越大震災において、防災協定を結んでいる小千谷市への杉並区の支援体制は、その迅速さもあり、質量ともに見事なものでありました。残念ながら、私の実家があります栃尾市も被災いたしましたが、杉並区はもとより、他からの支援は乏しかったように聞いております。杉並区には十日町、川口など含めた多数の新潟県出身者が生活しており、多くの方から、なぜ小千谷市にばかりとの声が私のところにも届き、協定の件なども踏まえてご説明申し上げるのに苦慮いたしました。
 さて、現在復興に向けて並々ならぬ努力を進めている小千谷市でありますが、義理がたい越後人の気質よろしく、この先、今度は杉並区に何かがあれば全力で助けてくれると思います。小千谷市のみならず、吾妻、風連といった当区と関係の深い自治体も同じことと思います。しかしながら、いかんせん、杉並区の五十二万区民という規模を考えますと、本来は同程度の規模の都市とお互いにバックアップシティーとして協定を検討することも現実的な選択ではないかと考えますが、いかがか、お伺いいたします。
 また、中越大震災における発災時の状況もさることながら、長きにわたる避難生活の様子は実に痛ましく、転じて杉並区の場合はどうかなどと思いをめぐらさざるを得ません。人口過密地域でありますので、仮に仮設住宅の設置がどれくらい可能なのか、いざとなったら皆で疎開でもしなければいけないのかなどと考えてしまいます。ことしに入り消防庁が、全国およそ十八万七千棟の公共施設の耐震基準について調査したところ、二〇〇七年度末の見込みでさえ、基準を満たすものが五四・四%にすぎないことが明らかになりました。これでは防災拠点の役割が果たせるのか、疑問に思われます。
 そこで、改めて確認をいたしますが、一時避難場所として最も重要な杉並区内公共施設の耐震化率は、補強も含めて一〇〇%になっているかどうか、特に震災避難場所については最重要ですが、状況をお示しください。
 耐震化率のみならず、自治体としての総合的な災害適応能力を客観的に把握しなければなりません。そこで、地域防災評価シートに基づいて、毎日新聞が全国自治体に向けて地域防災力の自己評価のアンケートを実施したと伺っております。杉並区の結果はどのようなものになったか、お示しください。
 防災については本予算でも幾つかの対策がなされており、他の自治体に比べれば相当の力の入れようであることは重々承知をしておりますが、何せきょうにもあしたにもと考えると、万全とはとても言いがたいのが現実であります。防災施策全体の中でも、限られた財源の中で優先順位をつけていかざるを得ませんが、どのように考えているのか、お示しください。
 昨年十二月に犯罪被害者等基本法が制定されました。これまで支援体制が立ちおくれてきた犯罪被害者に対し、その保護は国や国民の責務であることが明記され、今後具体的な施策が検討されております。自治体における取り組みも、埼玉県嵐山町、日野市や宮城県など二十以上で取り組まれておりますが、杉並におきましても、現在専門家検討会にて議論されているところであります。被害者支援の施策、条例設定については、我が会派よりたびたび提言しておりますが、詳細の質疑につきましては、後日の一般質問に譲りまして、本質問では、今後の大枠な流れについて伺っておきます。
 第三次行財政改革実施プランにおいて、予算制度の改革が計画されております。自治体の予算はすべての事務をコントロールする最も重要なことであることは言うまでもありませんが、残念ながら、予算制度に関しては、これまで行政は大きな改革に手をつけていませんでした。昨年度の予算をベースに増減するといった手法をこれまで延々と繰り返してきましたが、近年になってようやくシーリング方式やゼロベース方式など、新たな手法の取り組みも見られるようになりました。また、メリットシステムの導入などによって、予算編成、執行上のめり張りをつけることで活性化を図る事例なども増えてまいりました。
 そのような背景もあり、我が会派でも昨年の決算時に、予算の透明性をより高めるためにも、予算編成作業の各プロセスを公表していくことを提言いたしました。また、当区でもバランスシートを作成するなど、企業会計ベースで財務分析ができるような仕組みをしかけておりますが、さらに前進するならば、イギリスやオーストラリア、ニュージーランドなどのように、発生主義ベースでの予算編成をも視野に入れるべきかと考えます。
 当局の努力の意思は認められますが、本予算においては大きな改革を見るには至りませんでした。現在、新財務会計システムの構築を進めておりますので、それに合わせてどのような改革を検討しているのか、今後の期待を込めてお伺いいたします。
 自治体にとって、財政運営は、今や財務戦略と言って差し支えないでしょう。バブル期の平成元年の経常収支比率は五七・三%と、今となってはまさに夢のような数字でありました。その後たった五年間で九〇・九%と急激に悪化し、山田区長就任時の平成十一年には九五・八%となるなど、まさに危機的な状況でありましたが、今日の状況までより戻したのは、大変な成果であります。
 本予算においても、新たな起債を抑制し、財調基金の取り崩しで対応するとのことでありますが、経営をダムに例えるなら、もう少し水をためてから放水すべきではとの考え方もあります。特に後年度に多額の退職金が発生するなど、財政需要の波はまだまだ安定性を欠いております。そこで、今後どのように財政運営を考えていくのか、お伺いいたします。
 国家公務員倫理規程の改正のためにつくられた国家公務員倫理審査会の意見が二月八日に提出されました。その内容の一節を紹介いたしますと、「国家公務員はサムライであるべきである。清廉でなければならない。公を私より優先させなければならない。」「公務員に対する逆風が吹きすさぶ中、圧倒的多数の善良な公務員諸君が黙々として日夜真摯に仕事に取り組んでおられることに敬意を表するとともに、心からのエールを送りたい。公のために働くという高い使命に誇りを持ってほしい。サムライ達よ、頭を高く上げよ。」とあります。これは国家公務員だけではなくて、この区役所もそうでありますけれども、こうした職員が高い使命と誇りに満ちた仕事ができるような環境づくりは、トップである区長の責務でありますが、どのように考えているか、お聞かせください。
 区長は就任以来、次から次へと降りかかる難問に立ち向かって、がむしゃらにやってこられたと思います。前述したように、その結果、昨年は行革ナンバーワンにランキングされ、財政もここに来てようやく落ちついてきた感がいたします。区長の恩師である経営の神様・松下幸之助さんは、百人の人からことごとく褒められるときが一番危険である、総大将になるとみんなが奉るようになり、友人も家来になってしまう、だれも本当のことを言ってくれない、そこで聞こえざる声を聞くという謙虚さが必要といった言葉を残されておりますが、区長の率直な感想をお聞きします。
 また、松下幸之助さんはその実践経営哲学で、経営理念を確立したら全従業員に浸透すべしとも説いております。区役所は何のために存在し、そのために何をなすべきか、改めて山田区長の経営理念をお伺いいたします。
 あわせて、それが今どのくらい職員に浸透しているのか、トップと職員が確固たる経営理念のもと、一丸となって区政に立ち向かうための区長の所見を伺います。
 「人が育ち、人が活きるまち杉並」という今回のテーマは、杉並区役所という組織にこそ必要であります。職員の一人一人が職務に誇りを持ち、生き生き仕事に励み、トップは強いリーダーシップを発揮しながらも、あくまでも謙虚さを忘れることなく、それでいて、トップも職員も確固たる経営理念のもと一丸となっている姿がこのまちの中心である区役所で見られるならば、瞬く間に区民に伝え広がり、杉並全体が生き生きとし始めるはずであります。
 以上、何点かにわたりましてお伺いいたしましたが、明快なるご答弁をお願いいたしまして、質問を終わります。

◎区長(山田宏) 佐々木議員の代表質問にご答弁申し上げます。
 まず最初に、すぎなみ五つ星プランの策定に関するお尋ねがございました。これまでとこれからという、この間も質問ございましたけれども、これまでは家を建てるための土台づくりということで、財政再建や自治の基盤、また緊急のいろいろな課題に対応するための計画、こういったことで、ある面では追われてきたと思います。そういう中で、一定の財政再建についてめどがついてきた今日では、その土台の上に柱を立て、屋根をふいていくということで今回の計画になったわけであります。
 その際、計画しても行政の職員だけがその計画を説明できるようではだめで、やはり区民のものになっていなきゃならない。その計画を区民がある程度、ああ、こういう計画があるんだなということを、目標を共有してなきゃならない。そのためには目標がはっきりしてなきゃいけない。行政はとかくあれもこれも、これもあれもと、福祉も文化もみどりも何もと、こういうふうにやらなきゃいけないわけですけれども、区として区の個性を基盤にした目標というのは何か、考え抜いてきました。
 その中で、今回この五年間の目標として人というもの──杉並の特色の一つは、これまで歴史的に見ても杉並のルールというものを住民がつくってきた、それが全国に波及してきた、こういったものがすごく多いと思うんですね。ですから、やはり人が大事だと。人が育ち、人が活きる杉並区ということを基本にしながら、そういう目標は、スローガンはスローガンとしても、政策を束ねる、一つ一つの戦略目標となるスローガンが要る。それを人から見て三つにしたわけです。それは、いきいき元気に生涯現役、生涯現役社会をつくろうと。それから地域ぐるみで教育立区、二十四時間三百六十五日の行政サービス、こういったものを三つにまとめて、そういうことを、いつもすべての施策の中に頭に入れてつくっていこうというのが今回の考えで、要するに土台の上に柱を立てていく場合、みんなが壁じゃしようがない、柱を立てていかなきゃいけないわけですから、その柱を三本というふうに決めて屋根をふいていくということにしたわけです。もっと柱は必要なのかもしれませんけれども、今後それは三本立ててから考えるということだと思います。
 それから、さらに成果目標とか指標とかいうもので、やったことが一体どうだったのかということをきちっと判断できなきゃいけませんので、なるべくそういうものの指標化を心がけたというのが今回の計画の特色です。
 それから、三位一体に関するお尋ねですが、これは、これまでも代表質問でご答弁申し上げてきました。今回の三位一体改革については、地方案との隔たりが非常に大きくて、また税源移譲についても実質的に先送りということで、分権推進の観点から見ますと、極めて極めて不十分というふうに考えております。特に、国から地方への基幹税の税源移譲というものが実現できていないということで、やはり所得税から住民税へ税の重心を移していくということが、今後の考え方としては必要だというふうに思います。
 また、この三位一体の改革というのは、当然ながら東京都の財政、また税源等に影響を与えてきますので、そういった中で、都区財政調整制度についてもやはり影響があると考えておりますけれども、今後、都区の役割分担に応じた財源配分を確立していく必要があると思います。
 いずれにせよ、私はもうベルリンの壁は崩れつつあると考えていまして、制度改革はいろいろあるでしょうけれども、区として必要なことをやっていけば、ぼろぼろぼろぼろと、今の遅れた制度は勝手に崩壊しているという感じがしておりますので、今後、今の法令の中できちっとやるべきことをタイミングよくやっていくということを進めていく必要があると考えております。
 それから、都区制度改革にかかわる主要五課題についてのご質問ですけれども、主要五課題の協議に当たり、都区の役割分担を明確にするために必要な大都市事務というものについて、先般都から提示を受けておりますけれども、その内容は、政令指定都市を想定した事務や区に対する補助金、事務処理特例交付金に関する事務など、明らかに府県事務に属するものが多数含まれるなど、自治法の趣旨を逸脱した拡大解釈に基づくものであり、到底容認できるものではありません。平成十二年のときの、中途半端になりました都区制度の改革について、当時の石原知事は、残された課題については誠意を持って取り組むということを発言していたにもかかわらず、残された課題が幾つかしかないのに、さらにそれが大幅にまた増えてくるなんていうのはちょっと考えにくいと思っておりまして、あのとき残された課題というのはもう決まっているわけですから、それにさらにつけ加えてくるという今回の提案というのは、まさにその誠意というものが疑われるというふうに考えております。
 今後、改正自治法の趣旨に沿って、都が市町村財源を充当する事務を精査するとともに、十二年度の協議で財源配分なされなかった課題については、十二年度以降の変動要素や実態調査の結果も踏まえ、都区の役割分担明確化に向けた主張を展開していきたいと思います。
 決着はどうするのかということですけれども、何となく、今回の都区制度の、後で都区協議会のところでも申し上げますけれども、基本的には、何か日本と北朝鮮の交渉みたいで、やはりトップが判断しないと、とてもじゃないけど変わらない。そうであれば、今の北朝鮮との対応のように、別の圧力をかけていく必要があると思います。そうでないと、都区協議で幾ら話し合ってみても、こっちはAと言うし、向こうはCと言ったり、もう全然かみ合わないまま時間がただ過ぎていく感じがしておりますので、今回都議会選挙もことし予定されていますので、こういった課題が最大の争点になるように、ぜひ皆さん方の方でも考えていただければありがたいと思っております。
 それから、都区制度調査会の中間のまとめについてのご質問ですけれども、調査会の中間のまとめでは、都区制度における一体性の概念や自治の形態における今日的な意義の再検討の必要性について言及するなど、特別区のあり方に関する論点整理とともに、今後の基本的な検討の方向を提示したものであり、時宜にかなった指摘をされているというふうに考えております。
 とりわけ都区財政調整制度については、平成十二年の改革の趣旨に沿った役割分担や財源配分が実現したとは言えないとするなど、今後の都区の協議を進める上で、これまでの区の主張を裏づける見解を明記しており、評価すべきものというふうに考えております。
 都区協議会については、先ほどもご答弁申し上げましたけれども、形としては、都区が独立対等の主体として協議する共同の機関として位置づけられ、それなりに役割を果たしてきましたけれども、制度があっても、それを運用する人の姿勢によっては制度が骨抜きになると考えております。
 今後、先ほども申し上げたように、この都区の膠着状況が打開できるように、ことしはいろいろな政治的な動きもありますので、ぜひ議会、行政一体となって、区民に対してもよくご説明しながら、とりあえず七月の都議選は大変大事だと思いますので、各党におかれましても、よろしくお願いしたいというふうに期待いたしております。
 また、都区協議会のあり方につきましては、特別区制度調査会の指摘も踏まえ、自立した行政主体として住民への説明責任を果たしていく必要があると考えておりますけれども、区としても、このわかりにくい制度について、この間も「いいメール」でも書きましたけれども、なるべく説明をするということを、ことしは特に心がけていきたいと考えております。
 それから、固定資産税に関するご質問ですけれども、固定資産税につきましては、ご指摘のとおり、都区財政調整における調整財源であり、法律上もその一定割合が特別区の固有の財源的性格を有することから、その取り扱いについては、都が一方的に決定せず、事前に特別区とも協議するよう都に申入れを行ってまいりました。その結果、都から事前に負担水準の引き下げの打診があり、区長会としてもこれを了承したものでございますけれども、協議して同意したという事実はありません。一方的な通達に近いもの、事前通達みたいなもので、やはりあり方としてはこれでいいのかというふうに考えております。具体的な協議はなかったもの、協議をして決めたものではありません。
 なお、今回の固定資産税の負担水準の引き下げに伴う減税規模は百六十億円となり、特別区の影響額は約七十億円になる見込みでございます。
 次に、分権社会が進む中での国の法令と条例との関係についてお尋ねがございました。全国市長会などで論議されているように、地域特性に応じた自主的な条例づくりが可能になるよう、法令の大綱化、枠組み化などが求められていると考えております。
 特に、今ご指摘ありました都道府県と区市町村の関係につきましても、両者の役割分担を踏まえた上で、区市町村が地域の実情に即して事務事業を執行できるよう、基本的に区市町村の条例が優先されて適用されることなど、法制度上の措置が講じられることが望まれると考えております。
 次に、官の弊害に挑み、どのように自立した地方政府を目指していくかというお尋ねですけれども、地域の特性や実情に応じた施策を通してまちの将来像を決めていくのは、主権者である区民であります。しかし、現実は、制度疲労に陥っている社会のシステムを支えているのは、依然として官の意識、お上意識ですね。公のものは官がやるんだ、役所がやるんだ、国民は自分のことだけやってればいい、こういうような明治以来の民法の一つの基本なんですけれども、そういうものがまだまだ意識としては残っていると思います。しかし、そういうものを打破するのはやはり、一番基礎的な自治体である区とか市だと私は考えております。
 そういった中で、これからの地方自治制度は、特に豊かな社会というのは、前もお話ししたように多様性を重んじていく、そういう多様性を重んじた、モザイクのような豊かさを実現していくためには、いわゆる住民から離れた国が何か方針を決めていくという時代はもう終わっておりますし、やはり一番住民と近いところに、役所と一体となって自治を推進していくということが、これからの日本また地域の豊かさに即応したものだというふうに考えております。こうした中で、区役所もやはり官の意識がまだぬぐえないと考えておりますので、今後、協働化率とか、そういうものを目標にしておりますので、そういう取り組みを通じて、一つ一つ具体的なものを成果を上げながら意識が変わっていかなければならないと思っておりますし、変わっていくだろうというふうに考えております。
 それから、社会の構造変化を踏まえた区の方針に関するお尋ねで、平成十八年以降、少子化により日本の人口は減少期に入り、我が国の社会経済は転換期を迎えております。少子化とともに高齢化が一層進行し、若い世代の減少で労働力の低下や経済成長の低下が心配となる一方で、知識や経験が豊富で時間的にゆとりがあり、社会参加や生涯学習への意欲を持った人の割合が増加するなど、積極的な側面もあるというふうに考えております。いわば社会の成熟化が進む中で、人々の価値観は多様化し、量よりも質、物の豊かさから心の豊かさへ、個性を大切にするとともに、芸術、文化、ボランティア活動なども盛んになって、仕事に関しても、地位や高収入よりも、むしろやりがいというものに対する志向が高まるというふうに考えております。こうした意味で、これからの時代は一層おもしろさとか、工夫とか、個性とか、そういうものが生かされていく多様な社会になっていくと考えておりまして、そういったそれぞれの個性というものを元気・活力に結びつけていくということが、これからの区の基本方針であるというふうに考えております。
 このことから、すぎなみ五つ星プラン及び予算編成方針においても、人が育ち、人が活きる杉並区ということを目指して計画をつくったことでございますけれども、先ほど申し上げたように、教育立区、生涯現役、二十四時間三百六十五日の行政サービスという三つの柱がありますけれども、特にこの三つの中でも一番太い柱は、教育立区だと思います。次の世代にどうかかわっていくか、立派に育てていくかということを、いろいろな意味で、社会また人々が関心を持ち、取り組むということが地域を元気にしていくものと考えておりまして、また、それぞれの人々が役割を果たしていくという分野が広がっていくだろうと考えております。そういうふうな意味で、この三本の柱の中でも、教育立区というものが最も太い柱だと私は認識をしております。
 それから次に、生涯現役社会と社会保障のあり方に関するお尋ねですけれども、杉並区が目指す生涯現役社会とは、すべての世代の人が地域社会において生き生きと活躍できるような社会を考えております。中でも、団塊の世代を含む中高年齢層に対する施策に特に重点的に取り組んでいく必要があると考えますが、中高年齢層だけでなく、若い世代も含め、すべての人の力を発揮してもらうことで、地域の元気・活力をはぐくもうというものであります。
 また、これからの社会保障のあり方ですが、高齢化が進行する中で、年金制度や医療費、介護保険など、社会保障制度の将来に対する不安が増大しています。核家族化と単身者世帯の増加、女性の社会進出、扶養意識の変化などによって、今後ますます社会保障は重要になってくると考えられ、二十一世紀の本格的な少子高齢社会になじむ社会保障のあるべき方向について議論をしていく必要があります。
 ご指摘もいただきましたように、これからの時代は、高齢者を、支えられる側というだけではなくて、世代を超えて社会をみんなでそれぞれの力に応じて支えていく、また、障害者もタックスペイヤーを目指して自立をしていくということが、これからの一つの社会の姿であろうと思います。もちろん、社会保障制度の基本的な部分は国の役割となって、区でいろいろなものを見直していくということは困難ですけれども、しかし、今申し上げたような個人の責任や自助努力だけではなかなか対応できないという分野については、社会全体で支え合うという考え方に転換をしていく必要がありますし、基本的なものについては、最終的には、国や区がきちっとセーフティーネットを張っていくということは、当然大事なことだと考えております。
 それから、教育委員会の制度について私の意見が求められました。私は、現在の教育委員会制度というのは、人事権は都道府県、そして予算は首長、区長部局にあって、何か権限と責任と財源というか、そういうものがほとんど与えられていないという中二階的状況に区の教育委員会は置かれておりまして、行政機関としても、また区民の責任という面でも、このままでは見直しの必要な制度だというふうに考えております。
 しかし、この問題についてはさまざまな場で議論がされており、国民的議論の中で決定すべきものと考えております。したがいまして、まずは現行制度の中でできる限りのことをやっていく必要があると考えておりますけれども、その中で、新しいものが、自治の中でこういう教育委員会の制度がいい、または教育委員会の制度はやめてこういうふうな方がよりいいのではないかという議論になっていくんじゃないかというふうに考えております。
 コールセンターは、二十四時間三百六十五日の安心の区役所サービスを目指して、二十三区で初めて導入するものでございます。現在、先進都市の状況を調査し、課題などを検討しているところでございます。夜間や休日でも区民の方からさまざまな問い合わせにお答えできる便利なコールセンターになるよう、ご指摘ありましたように、覚えやすい番号で、責任を持った総合的な対応ができるように努めてまいります。特に電話番号というのは重要だと考えておりますが、三けたとか四けたがとれるのかどうか、いろいろな制度の問題がありますけれども、この分野で覚えやすくなければ利用度が下がると考えておりまして、特に重要視しております。
 また、センターの職員が空き時間に税の督促とか区の事業のPR、また、ご指摘ありましたような意識調査等を行うことも視野に入れ、効率的で実効性のある事業にしていきたい、こう考えております。
 新潟県中越地震の教訓についてお尋ねがございました。
 第一に、災害対策本部の臨機の立ち上げ訓練の重要性で、実践的な訓練を通し、職員の迅速な対応が求められると考えております。
 第二の教訓は情報連絡体制の再確認で、NTTの一七一やメールの活用等を検討する必要があります。
 第三に、関連機関との連携強化で、ボランティアセンターの立ち上げなど、行政と社会福祉協議会との協定締結等により、連携を一層強化する必要があると考えております。
 区といたしましては、これらの教訓を踏まえ、防災力の向上を図ってまいります。
 また、防災協定についての評価と今後の予定についてのお尋ねですが、これまで風連町や吾妻町との締結に加え、小千谷市とは昨年五月に締結いたしました。いち早く小千谷市への救援物資を搬送するとともに、人的な支援を円滑にできたのも、相互援助協定のたまものというふうに考えております。
 こうした他都市との協定の締結につきましては、今後は、これまでの交流の実績や、杉並区からの距離、防災体制などを考慮に入れながら、同じ規模のということのご提案も含め、今後検討していきたいと考えております。
 次に、区立公共施設の耐震化についてのお尋ねですが、耐震診断の結果、耐震性が低いと判断された一般施設の中で、耐震補強の対象となった施設は、平成九年度から順次耐震補強工事を行い、平成十五年度で補強工事を終了しております。また、今後改築が必要と判断しております高円寺会館及び体育館二施設は、基本計画に位置づけ、耐震化を進めているところでございます。さらに、震災救援所となる小中学校につきましては、耐震補強の対象となっている学校は、平成十七年度にすべて工事を終了し、平成十八年度からは、学校適正配置計画を踏まえつつ、実施計画に沿って、優先度の高い学校から耐震改築を進めていく予定でございます。
 地域防災力の自己評価についてお尋ねがございました。ことし一月に発表された毎日新聞の建物耐震化、被害予測、医療救援体制整備などの十六項目にわたる地域防災力アンケートの集計結果は、杉並区は六十四点満点中四十一点で、全国七百二十八市区のうち、台東区、練馬区とともに上位十位に位置しております。
 今後の震災対策についてのお尋ねですけれども、本年の取り組みとしては、ソフト面から震災救援所の運営連絡会の立ち上げを最優先課題といたしまして、本年九月四日に実施を予定しております総合震災訓練において、六十七カ所の全区立小中学校に震災救援所を一斉に立ち上げる訓練を考えております。阪神・淡路及び新潟中越地震の教訓は、地域の強い人と人とのきずなが減災、災害を減らせるというよりどころになると示しております。
 なお、さきの毎日新聞の調査で低いと指摘のあった住宅耐震化の行政の取り組みについては、耐震診断士の派遣を、新たな施策として来年度盛り込んだところでございます。
 犯罪被害者支援の検討状況についてのお尋ねですが、昨年十一月に設置した犯罪等被害者支援専門家検討会は、この間六回開催され、本年三月には検討結果の報告がまとめられる予定でございます。この間の論議では、先行して支援制度を定めている二十ほどの自治体が給付金支給にとどまっているのに対して、被害発生後の早期の相談、精神的なケア、家事援助、さらには生活再建に至るまで、被害者の切実なニーズに対応し、基礎的自治体ならではの総合的な施策とする方向で検討が進められております。
 区としては、この検討会からのご提言をちょうだいした後、直ちに区としての方針を定め、早ければ六月の議会に条例案として提案させていただきたいと存じます。
 次に、予算制度と公会計改革についてのお尋ねがございましたが、予算制度の改革につきましては、現金主義を原則とする現在の会計制度にあわせて、発生主義会計を適用できるよう複式簿記の導入を図ることとし、財務会計システムを再構築し、予算編成の過程や内容を区民にわかりやすく公表していくとともに、決算における財務諸表の作成を迅速かつ正確に行い、コストやストック情報を的確に把握していくことにより、区民への説明責任と経営改革の基盤づくりを目指すものでございます。現在複式簿記を導入している都の実施状況なども参考に、実施に向けた具体的検討を進めているところでございます。
 財政運営についてのお尋ねがございました。十七年度は事業債を起債せず、財政調整基金や施設整備基金を活用することにより、起債残高の縮減に努めることとしております。しかし、ご指摘のとおり、今後の退職者の増加や小中学校などの改築需要に対して、基金や一般財源のみで措置することは困難であり、また、財政負担の平準化の観点からも、一定程度の起債はやむを得ないと考えております。したがって、将来の財政需要や今後の財政環境の動向を見据えつつ、財政健全化目標を確実に達成していくため、基金の活用や起債の限定化など、慎重な財政運営に意を用いてまいります。
 最後に、職員が高い誇りを持って働く環境をトップとしてどう整えていくかということでございますけれども、今後、今お話がありました公務員というものが、本当にそういう意味では高い公共精神を持ってやっていくように、引き続きさまざまな部門で意識を高めていく必要があるし、また表彰制度などを通じて、こういう意識や誇りを高めていくということも大事だと思います。
 また、もう一方では、やはり基礎的自治体ですから、住民とのいろいろな協働をした事業を進めていく中で達成感を得ていくということで、私はこういったものが維持されていくものと考えておりまして、そういった意味で、今後ともよく意を用いていきたいと思います。
 また、松下さんの、百人の人からことごとく褒められるときが一番危険であるということで、総大将になるとみんなが奉るようになり、友人も家来になってしまうと。まあ私、今こんな状況ではございませんで、いろいろなところから、まだまだいろいろなことを言われておりますので、ただ、六年、この仕事になりますと、やはりそういった空気も感じております。そういったことでは、やはり任期を制限していくということは私はよかったと考えておりますけれども、今後こういうことにならないように、裸の王様にならないように、引き続き意を用いていかなきゃいけないと思いますが、この間も富本議員からもご指摘ございましたし、佐々木議員からもご指摘ございましたので、これからも毎回区議会で、そういうことがありましたら厳しくご指摘をいただきますようお願いしたいと思っております。
 また、トップと職員が確固たる経営理念のもと一丸となって区政に立ち向かうために、区長としては、先ほども申し上げたように、職員と区長となるべく情報の格差がないように、情報を共有化して、そして迅速に、適切に、区民のいろいろなものに対応していく、スピーディーに、そして適切に対応していく。適切にということはいいこと、正しいことを形にしていく、こういうことが私は非常に大事だと考えておりまして、そういう職場風土の徹底というものを進めていくと同時に、職員提案で始まりました五つ星の区役所運動などをより進化をさせていきたいと考えております。
 私からは以上でございます。残余のご質問につきましては、教育長よりご答弁申し上げます。

◎教育長(納冨善朗) 教育委員会所管のご質問にお答えをいたします。
 まず、子どもたちの地域や国への誇りと愛着、規範意識や公共心をどのように取り戻すべきかとのご質問にお答えをいたします。
 ご質問の中にありましたように、子どもたちの状況にはゆゆしきものを感じています。ただ、この子どもたちのありようというのは、同時に、大人側の生き方、考え方の問題でもございまして、大人がよりよく生きる姿を具体的に子どもたちに見せ、善導するという必要があると考えています。
 中でも教育の基本は家庭にあります。子どもたちの規範意識や公共心を取り戻すためには、まず、子どもが言葉やマナー、生活習慣などを学ぶ第一の場である家庭において、豊かな人間性や倫理観を身につける教育が行われる、これが最も大切だと考えております。したがいまして、就学前の教育あるいは食育、道徳教育などの充実を図り、家庭教育への支援を行ってまいりたいと考えています。
 その上で、学校教育において、集団的な教育の特性を生かした学習指導や生活指導を通しまして、社会性をはぐくんでいくとともに、地域社会と連携した職場体験学習あるいは社会貢献活動などを通しまして、ご指摘の規範意識や公共心の醸成に努めてまいりたいと考えています。
 次に、平成十七年度の教育の基本方針について教育長から表明をとのご質問ですが、教育委員会では、教育改革アクションプランの大もとをなす基本構想を自治基本条例のもとで策定するということを目指しまして、この間、育てたい児童生徒像、あるいは学校力向上の道筋と教育委員会の支援策などを職員と大いに議論をし、教育委員の間でも活発に協議を重ねまして、区民意見提出手続を経て、先月二十六日に教育委員会で杉並区教育ビジョンとして確定をいたしました。平成十七年度以降の施策の方向と内容は、この教育ビジョンの中にすべて盛り込まれていると認識をしております。十七年度につきましては、この教育ビジョンと学校の活力をベースに、子どもたちがよりよく生きようとする意欲を持つことの大切さに気づき、可能性を信じ、学ぶ意欲を高めていけるように、家庭、地域、学校での教育の支援に努めてまいりたいと考えています。
 十七年度の教育委員会の施策の骨格につきましては、区長の予算編成方針で明らかにされているとおりでございまして、教育委員会が行うべきことは、区政の基本に据えた三つの柱を教育の分野でしっかり支えた教育を行うことに尽きると考えています。来年度以降、区長部局のさまざまな施策との連携を図りつつ、健やかさ、しなやかさ、強さをあわせ持った、意欲と自信に支えられた信頼できる人をつくる、自分たちで自分のまちをつくる人の力を育てる、人づくりの施策を展開し、未来の日本社会の土台を支える有為な人材の育成に努めてまいります。
 次に、杉並区教育基本条例についてのお尋ねにお答えします。
 基本条例は、教育立区を実現し、杉並区の教育理念を明確にするために策定するものでございます。趣旨、内容などは現在固まっておりませんが、教育立区推進本部に設置いたしました道徳推進、食育推進、学校力向上、就学前教育、地域貢献の各プロジェクトで検討を始めてございます。
 懇談会の設置でございますが、学識経験者、区民等で構成し、教育の基本理念も含めて、今後の杉並の教育のあり方について、自由な意見交換のもと、広い視点から論議をいただきまして、基本条例の骨子をご提言いただきたいと考えております。
 次に、教育についての国からの権限移譲についてのお尋ねですが、国の役割は、各自治体が行う義務教育の全国的水準を確保するための最低限の基準に関与することとするのが、地方分権の時代にふさわしい教育のあり方であると考えております。したがいまして、地方の自由な財源をもとに、学校の教職員数や学級編制、教員の人事や教育内容まで市区町村が責任を持って決定できるように、国、都から学級編制、教職員の定数、任命権等の権限が移譲されるべきものと考えております。
 十七年度の教育についての取り組みのお尋ねですが、教育立区は、区の施策の全分野に教育の視点を織り込むという考え方でございますけれども、教育委員会といたしましては、具体的には学力、体力の向上を図るとともに、豊かな人間性を育てるということのために、独自開発したドリルを活用したステップアップや、職業体験を実施してまいりたいと考えております。
 また、学校力の向上による信頼される学校づくりに関して、仮称杉並師範塾の開設、防災レスキュー隊の創設、小中連携一貫教育の推進、地域運営学校の開始などを進めてまいります。さらに、スポーツ、文化活動を通した豊かな地域づくりのためには、図書館の整備、総合型地域スポーツクラブの創設支援などに取り組みます。これらの方向性と施策を軸にして、人づくりに努めてまいりたいと考えております。
 師範塾についてのお尋ねにお答えいたします。
 師範塾では、教育への飽くなき情熱と子どもへの深い愛情を持ち、子どもの可能性やよりよく生きようとする意欲を信じて、これを伸ばす、教育が最高の天職と言えるような人材を育てることを目指します。
 また、カリキュラムにつきましては、教師は子どもたちの一生を左右するほどの影響力を持つということにかんがみまして、単に指導技術だけでなく、教職の心構えを身につけることや人間性の涵養などについて特に力を入れる考え方で、現在検討しているところでございます。
 師範塾卒業生の採用等についてのお尋ねが最後にございました。この採用等につきましては、区独自採用の常勤の教員として採用試験を行った上で、十九年度には小学校に配置をしていく考え方でございます。配置基準については、現在検討しているところでございます。
 次に、職員定数削減との関係でございますが、職員定数の削減は、質の高いサービスを提供する小さな区役所の確立に向けて取り組みを進めているものでございます。
 教員採用による職員定数増と千名削減との関係についてでございますが、教育立区実現のかぎを握る杉並独自の教師の養成、採用を進める一方で、スマートすぎなみ計画に基づき協働、民営化、民間委託を大胆に推進することによりまして、整合性を図ることができると考えておりますので、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。